消防設備点検業者の選び方
消防設備点検業者を選ぶポイント
消防設備は、建物の入居者・利用者の命を守るもの。万が一の、火災の際に「動かない」「使えない」では済みません。そうならないようにするには、消防法を遵守して定期的に消防設備点検を行うのはもちろん、その前段階として「点検業者の選び方」も重要になってきます。
特に、初めて点検を依頼する場合や業者変更を検討する場合は慎重に。少なくとも2~3社で相見積もりをしたうえで、しっかりと話を聞いて業者を比較しましょう。以下では、消防設備点検業者を選定・比較するうえでのポイントをまとめています。
01:トータルサポートができる体制がある
消防設備点検は、ただ点検するだけでOKではありません。当然、異常が見つかれば設備・器具の修理・交換が必要になります。また、点検後は報告書類を作成して消防署へ提出する必要があります。
これらも含め、消防設備点検に付帯する業務全般をカバーしている業者を選ぶことが大切です。点検業務だけでなく工事や書類作成までトータルサポートしているかどうかは、必ず確認するようにしましょう。
02:緊急時に迅速に対応してくれる
建物は、そこで生活する人やそこを使う人がいる限り、24時間、どんなトラブルが起きてもおかしくありません。たとえば、警報やスプリンクラーが誤作動することもありますし、連結送水管から水漏れすることもあるでしょう。
このような緊急時に迅速な対応ができるかどうかは、業者選びのポイントになってきます。24時間・365日対応できる体制があるか?緊急時にすぐ動いてくれるか?といった点は、必ず確認するようにしましょう。
03:最新情報を把握している
消防設備点検は消防法に則って行われるものですが、消防法は大きな災害事故が起きると、その都度改正されます。消防法を遵守した点検を実施するには、実施する業者が業界・法令の最新情報を把握している必要があります。
業界動向を熟知している業者であれば、たとえば、「もうすぐ法改正があるから、今回はこうしましょう」というように、柔軟な対応が期待できます。業者選びの際は、消防業界の最新情報を把握しているかどうかを探ってみるのがいいでしょう。
04:見積書の書き方が明瞭である
見積書を見れば、その業者のスタンスやサービス力が分かります。たとえば、「消防設備点検:一式○円」といったアバウトな見積書を出す業者は、あまり信用できません。なぜなら、何にいくらかかっているのか?どんな点検をするのか?がまったく分からないからです。安いからと、いい加減な見積書を出す業者に依頼すると、結果的に依頼者にツケが回ってくるというケースは少なくありません。
相見積もりで見積書が出てきたら、点検箇所や点検内容、項目ごとの費用内訳が明瞭になっているかどうかを確認しましょう。相見積もりによって適正価格を把握できるのはもちろん、たとえば「A社とB社はこの点検項目があるけど、C社にはない」といった差異にも気付くことができます。