消防設備とは?
消防設備の基礎知識
消防設備とは、消防法やその関係政令で規定する「消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設」の総称です。消防法で対象とされている建物(一般住宅以外のほとんどの建物)は、消防設備を設置し、定期的に点検を受ける必要があります。消防設備点検についての詳細は、以下のページでご確認ください。
では、そもそも消防設備とは具体的にどんな設備が該当するのでしょうか? 以下では、消防設備の分類ごとに解説していきます。
消防設備の分類
上述のとおり、消防設備とは「消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設」のこと。これを分解すると、以下の5つに分かれます。
1:消防の用に供する設備
1-1:警報設備
1-2:避難設備
1-3:消火設備
2:消防用水
3:消火活動上必要な施設
この5つの関係を、簡単にご説明します。
建物で火災が発生したら、まず「1-1:警報設備」を使って、周囲の人や消防機関にそのことを知らせます。
次に、「1-2:避難設備」を使って、周囲の人を建物の外へ避難させます。
そして、「1-3:消火設備」を使って、初期消火を試みます。
その後、火災現場に消防隊が駆けつけますが、消防隊が消火活動をするのに必要になるのが、「2:消防用水」と「3:消火活動上必要な施設」です。
警報設備とは?
警報設備とは、火災などが起きたことを感知し、警報・通報を発するための設備です。
自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、漏電火災警報器、消防機関へ通報する火災報知設備、非常警報器具及び非常警報設備、共同住宅用自動火災報知設備、住戸用自動火災報知設備、共同住宅用非常警報設備、特定小規模施設用自動火災報知設備、複合型居住施設用自動火災報知設備
避難設備とは?
避難設備とは、火災などが発生したときに避難するために使われる機械器具や設備のことです。
すべり台、避難はしご、救助袋、緩降機、避難橋その他の避難器具、誘導灯、誘導標識
消火設備とは?
消火設備とは、火災が発生したときに水や消火剤を用いて消火を図る機械器具や設備のことです。
消火器及び簡易消火用具、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備、屋外消火栓設備、動力消防ポンプ設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備、共同住宅用スプリンクラー設備、特定駐車場用泡消火設備
消防用水とは?
消防用水とは、防火水槽やこれに代わる貯水池、その他の用水のことです。火災発生時、消防隊による消火活動に用いられます。
消火活動上必要な施設とは?
消火活動上必要な施設とは、火災発生時に消防隊による消火活動に用いられる施設のことです。一般の人は使用することができません。
排煙設備、連結散水設備、連結送水管、非常コンセント設備、無線通信補助設備、共同住宅用連結送水管、共同住宅用非常コンセント設備、加圧防排煙設備